2021年10月31日の投稿[2件]
ワーーッあおなみさんの来てるーーー!!物語が……ステキ……!!どるさんのイラストが頭の中で動き出しますねえすごい…!!最後にじわっと怖さのエッセンスが良い……めっちゃ楽しく読ませていただきました…!
#キャラを完成させてもらう遊び
完成担当者:あおなみ
原案者:どる
原案ページ:>>125
ひとこと:絵を見た瞬間に感じたことをもちもち捏ねてみました! もちもち!
【作品】
キャラ名:乙姫ちゃん
設定:カラオケバー『りゅうぐうじょう』の店主。
とある汽水域に存在するカラオケバー『りゅうぐうじょう』は今人気の出会いの場所。
淡水の生き物と海水の生き物、時にはそんな生き物たちに連れられた陸上の生き物までが集う場所。
店主である乙姫ちゃんと店員たちは今日も『りゅうぐうじょう』を盛り上げていく。
お客様に楽しんでいただけること、それが何よりもの喜びであるからして。
……ちょっと、羽目を外すこともあるけれど。
【追加作品】
「助けた亀に連れられて、竜宮城に行ってみた」
そんな昔話は誰だって聞いたことがあるだろう。
けれど、乙姫ちゃんによれば、それは「御伽話」であるらしく、乙姫ちゃんも『本物の』竜宮城は見たことがないのだという。
できる限り、言い伝えの竜宮城に近づけようとして……、そうして、この『りゅうぐうじょう』ができた、ということらしい。
「人間のお客様は珍しいですからねえ。楽しんでいってくださいね」
店主の乙姫ちゃんは、酒のボトルを持って、音もなく俺の側に近寄ってくる。
乙姫ちゃんは俺から見る限りは「人魚」に見える。「人魚」という呼び方は人間の勝手な呼び方であるらしいが。
そして、乙姫ちゃんの言う通り、人間の客は俺一人。他の客は色とりどりの魚をはじめとした水の生き物たち。フロアにかかっているのは、俺も知っている曲であったり、全く知らない――それこそ、人間が作ったものではない、とわかる曲であったり。それらを、魚たちがぱくぱくと熱唱している。
客層が明らかに現実離れをしていることさえ除けば、人間の世界のスナックと大差ない光景。魚の世界でも、こんな光景が日常的なのだろうか、と思わずにはいられない。
乙姫ちゃんが酒のボトルを開ける。ボトルの中に泳いでいた一匹の魚が、ひょこりと顔を出して、ふらふら虚空へと泳ぎ去っていく。
注がれる酒は琥珀色。丸く削られた氷を伝って、グラスの中に落ちていく。
「俺の他に、人間の客は来たことないんです?」
「ありますよ。偶然流れ着いてきた、ようですけどね」
けれど、それはほとんどの場合一度きりになってしまうのだ、という。
どうしてでしょうね、と乙姫ちゃんは首を傾げる。
それはそうだ、汽水域の底の底、しかも人間の目には見えない扉を超えた先。俺がそうであったように、偶然を重ねなければ人間が訪れるのは不可能に違いない。
……さて、俺はこの酒を飲むべきか、飲まざるべきか。
そんな風に思っていると、目の前にマイクが翳された。
いつの間にか、乙姫ちゃんの手にはマイクが握られていて。フロアに流れていた曲はぴたりと止んでいた。魚たちの視線が、全て、俺に向けて注がれているのが、わかる。無機質な、感情の見えない目が、いくつも、いくつも、俺を見据えていて。
そんな中で、乙姫ちゃんだけが。
「一曲、どうです?」
人とよく似た顔で、笑ってみせるのだった。
完成担当者:あおなみ
原案者:どる
原案ページ:>>125
ひとこと:絵を見た瞬間に感じたことをもちもち捏ねてみました! もちもち!
【作品】
キャラ名:乙姫ちゃん
設定:カラオケバー『りゅうぐうじょう』の店主。
とある汽水域に存在するカラオケバー『りゅうぐうじょう』は今人気の出会いの場所。
淡水の生き物と海水の生き物、時にはそんな生き物たちに連れられた陸上の生き物までが集う場所。
店主である乙姫ちゃんと店員たちは今日も『りゅうぐうじょう』を盛り上げていく。
お客様に楽しんでいただけること、それが何よりもの喜びであるからして。
……ちょっと、羽目を外すこともあるけれど。
【追加作品】
「助けた亀に連れられて、竜宮城に行ってみた」
そんな昔話は誰だって聞いたことがあるだろう。
けれど、乙姫ちゃんによれば、それは「御伽話」であるらしく、乙姫ちゃんも『本物の』竜宮城は見たことがないのだという。
できる限り、言い伝えの竜宮城に近づけようとして……、そうして、この『りゅうぐうじょう』ができた、ということらしい。
「人間のお客様は珍しいですからねえ。楽しんでいってくださいね」
店主の乙姫ちゃんは、酒のボトルを持って、音もなく俺の側に近寄ってくる。
乙姫ちゃんは俺から見る限りは「人魚」に見える。「人魚」という呼び方は人間の勝手な呼び方であるらしいが。
そして、乙姫ちゃんの言う通り、人間の客は俺一人。他の客は色とりどりの魚をはじめとした水の生き物たち。フロアにかかっているのは、俺も知っている曲であったり、全く知らない――それこそ、人間が作ったものではない、とわかる曲であったり。それらを、魚たちがぱくぱくと熱唱している。
客層が明らかに現実離れをしていることさえ除けば、人間の世界のスナックと大差ない光景。魚の世界でも、こんな光景が日常的なのだろうか、と思わずにはいられない。
乙姫ちゃんが酒のボトルを開ける。ボトルの中に泳いでいた一匹の魚が、ひょこりと顔を出して、ふらふら虚空へと泳ぎ去っていく。
注がれる酒は琥珀色。丸く削られた氷を伝って、グラスの中に落ちていく。
「俺の他に、人間の客は来たことないんです?」
「ありますよ。偶然流れ着いてきた、ようですけどね」
けれど、それはほとんどの場合一度きりになってしまうのだ、という。
どうしてでしょうね、と乙姫ちゃんは首を傾げる。
それはそうだ、汽水域の底の底、しかも人間の目には見えない扉を超えた先。俺がそうであったように、偶然を重ねなければ人間が訪れるのは不可能に違いない。
……さて、俺はこの酒を飲むべきか、飲まざるべきか。
そんな風に思っていると、目の前にマイクが翳された。
いつの間にか、乙姫ちゃんの手にはマイクが握られていて。フロアに流れていた曲はぴたりと止んでいた。魚たちの視線が、全て、俺に向けて注がれているのが、わかる。無機質な、感情の見えない目が、いくつも、いくつも、俺を見据えていて。
そんな中で、乙姫ちゃんだけが。
「一曲、どうです?」
人とよく似た顔で、笑ってみせるのだった。
箱庭ノート
- iroiro note -
